賃貸物件を借りる際、借主は賃貸借契約を結び借家権を得ることになります。
ここで定義される借家には「普通借家」と「定期借家」の2つの種類が存在しています。
この2つの違いを理解していない場合、契約を結んでから思わぬトラブルにつながる可能性があります。
今回は、賃貸物件の定期借家について、普通借家との違いやメリットとデメリットについて解説します。
定期借家とは更新がない賃貸物件のこと
定期借家について解説する前に、まずは普通借家の定義を確認しておきましょう。
普通借家とは1年以上の契約期間が決められており、期間の満了ごとに更新か退去を選ぶタイプの借家です。
これに対し定期借家は契約期間が定められている点こそ同じですが、満了時に更新がおこなわれません。
そのため一定期間が過ぎた定期借家の所有権は、再契約がおこなわれない限り貸主に戻されます。
つまり定期借家とは契約時に決めた一定期間だけ借りることができ、満了時には退去が必要な賃貸物件のことをいいます。
また設定可能な契約期間や手続きといったさまざまな面でも、普通借家との違いが存在します。
定期借家の賃貸物件に住むメリット
定期借家のメリットの1つは短期間の契約が可能な点です。
普通借家は1年以上の契約期間が義務付けられていますが、定期借家にはその制限がありません。
そのため、家を建て替える間の半年だけ、マンスリーマンションのような1か月だけといった短期間の契約も可能です。
また定期借家は普通借家に比べて、家賃の面でもメリットが存在しています。
定期借家は期間が限定された賃貸物件であり、別の入居者や取り壊しが決まっている物件の一時的な空室を埋めるために募集されているケースも少なくありません。
そういった場合では、空室よりは安くても入居して貰ったほうが得という判断で賃料が安く設定されていることがあります。
定期借家の賃貸物件に住むデメリット
定期借家の賃貸物件を選ぶ場合、やはり契約の更新ができない点がデメリットとなる場合があります。
貸主との合意が得られれば再契約が可能なこともありますが、そうでなければ期間満了時の退去が必要です。
満了時に備え、あらじかじめ引っ越しや新居の準備をしておかなければなりません。
また、途中解約が難しい点にも注意が必要です。
定期借家は普通借家と違い、やむを得ない事情がある場合、物件ごとに定められた特約がある場合を除き、原則として契約期間中の解約ができません。
急なライフスタイルの変化などには対応が難しいので、ある程度先の見通しが立っている状態で契約する必要があるでしょう。
まとめ
定期借家は契約更新が基本的にできないため、一見すると普通借家に比べて、メリットが分かりにくい賃貸物件なのかもしれません。
しかし、短期契約が可能な点や、賃料の安さといったメリットがあるため、一定期間だけ部屋を借りたい場合などには良い選択肢となるでしょう。
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